バナジウムは吸収率が低いため、経口投与は無毒であるとみなされていますが、長期にわたり過剰にバナジウムを補充すると毒性症状を生じることがあります。
それは、バナジウムは容易にアミノ酸、ペプチド、タンパク質、酵素基質複合体、ヌクレオチド、炭水化物、ATPと結合し、それらの機能を阻害する毒性作用をもつことによるとされています。
躁うつ病の発症は、その毒性作用のひとつです。過剰なバナジウムが脳や身体にとっての毒性物質となっているのですが、大量のビタミンCの摂取によって、脳や身体が受けたバナジウムによるダメージから回復できるとされています。
ビタミンCはバナジウムの毒性を軽減するのですが、この仕組みはまだ解明されていません。おそらく、ビタミンCがバナジウムに電子を与え、バナジウムの酸化状態を下げることによって、その毒性が軽減されると推測されています。
また、躁うつ病患者の体内ビタミンCのレベルが、壊血病の発症する直前まで低下していることがあることからもビタミンCの補給は必須といえます。
バナジウムが、体内に過剰に存在することで躁うつ病を発症している場合、一日に3〜5gのビタミンCを三回に分けて服用することが推奨されています。
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